FT-736修理 その12【送信音がスピーカーから聞こえる 「AF UNIT」対策】

<2025年07月21日>
AF UNITの取り外しは、配線の束とコネクタ接続の山で難行
【AF AMP利得調整とRF対策】


AF UNIT配置 上部
 以前からFM送信時に内蔵スピーカーから電波の回り込みのような音がしていたのですが、ローカル連絡用には支障がなかったので手付かずのままでした。

 前記事のPLLノイズ対策でSSBモードでの確認をするためにヘッドフォーンを着けたのが運の尽き、SSB送信のモガモガ音が結構なレベルで聞こえており、結局放っておけなくなりました。(苦)

 電波の回り込みを疑うとAF AMP周辺での対策が思い浮かびますが、肝心のAF UNITは狭い所に隠れています。



AF UNIT配置 下部

 ブロックダイアグラムを見ると50/144/430/1200全ユニットの信号線がAF UNIT基盤のコネクタを中継しており、更には配線の束に埋もれています。

 これを見ただけで戦意喪失です。(泣)



AF UNIT回路図

 配線の結束を緩め、経年劣化で硬直化したコネクタを壊さないよう慎重に取り外していきます。



 ようやく取り外した基盤と回路図を見比べながら考えたRF対策は、
  ① +13.8Vラインヘ、フェライトビーズ(FB-225)を挿入する。
  ② AF AMPの利得を下げる(R22 220Ω→75Ω 40dB→30.9dB)。
  ③ AF AMP部のGNDと、それ以外のGNDのシャーシーアースを分離する。

AF UNIT基盤コネクタ接続図 RF対策

 しかしながら、ここからが超大ごと。

 AF UNITを元の位置に間違いなく戻すために、ばらばらになったコネクタ配線をブロックダイアグラムと睨めっこで特定しなければなりません。



 汗タラッタラッで、何とか元の位置に納め送信テストを行いましたが、相対的にレベルは下がったものの根本的な解決には至りませんでした。(ガックリ)

 もう一つ疑いがあるのは「PS UNIT」ですが、スイッチング電源の知識がないが故に手付かず状態のままとなっており、更に回路図がサービスマニュアルでもブラック・ボックス化されており、年老いた田舎のラジオ少年には更なる難行が待ち受けております。(続く)

 

 
 

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