定電圧電源 その7【ダイアモンド GSV-3000 デジタル温度コントローラー 過熱警報】

<2022年02月09日>
「W-1209」中華製は要注意

【温度監視と警報発令】

 前記事での温度測定結果から、GSV-3000の排気熱を監視しておけば、度重なるブリッジダイオードの破壊から逃れそうです。

 いい加減に日本製の素子に交換したらという声も聞こえそうですが、もうちょっと熱にこだわってみます。(苦)

デジタル温度コントローラー組込み
 当初は350円の小型温度計モジュールを外付けする予定でしたが、熱に関する製作記事を検索すると、デジタル温度コントローラなるものの存在を知りました。

 任意の設定温度でスイッチのON/OFFができるので、圧電ブザーによる過熱警報音を出すようにし、ケース内に組み込んでみます。

 丸窓内の赤LEDが測定温度・青LEDが設定温度ですが、ちょうど警報発令中の画像です。

 

VKLSVAN XH-W1209
 これは「VKLSVAN DC 12V XH-W1209 サーモスタット 温度熱センサースイッチ-50~110℃ 温度制御 温度コントローラーボード デジタル LED 防水センサプローブ付き ケース付き」という振れ込みの製品です。

 外付けにちょうど良いかと思いましたが、なんと「電源を切ると設定がリセット」するという大きな欠点が・・・。

 「W-1209」という共通の型番があるのですが、製造元により内容が異なるようなので中華製は要注意です。



DiyStudio W1209-WK

 いろいろ探していくと、「DiyStudio DC 12V LEDサーモスタット デジタル温度コントローラー W1209-WKミニ制御温度計 -50℃〜110℃、0.1℃の高精度測定用防水NTC温度センサー、温度調整可能なスイッチモジュール」を発見。



設定方法

試験

 今度は電源を切っても設定が保存されており、他の温度計と室温表示を比較しても問題なさそうです。

 おまけに小型モジュールなので、GSV-3000のケース内に収納できます。



基板組込み 上部

 穴あき基板にモジュールと圧電ブザーを載せます。



基板組込み 後方

 モジュールの配線コネクタは抜けやすいので、太めのスズメッキ線で配線します。



GSV-3000組込み

 シガープラグ型のDC OUTは使わないので取り外し、空いたスペースにモジュール基盤を納め、丸窓から温度表示部が見える位置に据え付けます。

 モジュールの設定変更は、丸窓から鉛筆等で設定ボタンを押せるので、いちいちケースを開ける必要がなくなり便利です。


センサー取付

 センサーの形状が丸棒型なので、できるだけブリッジダイオードのケースに接触するよう金具で留めます。



過熱警報テスト

モジュール設定
 設定温度⇒50℃
 P0 冷却⇒C
 P1 ヒステリシス⇒5.0℃
測定環境
 センサー取付位置⇒ブリッジダイオード ヒートシンク近接部
 室温⇒20℃
 ケース⇒閉じ
 放熱⇒CPU用シルバーグリス
 受信待機時温度⇒27.3℃
 FAN⇒強制空冷
結果
 100W連続送信⇒3分後⇒50.4℃
 100W連続送信⇒5分後⇒55.6℃
 送信STOP・IC-7610電源off
 FAN off ディレイ作動⇒空冷3分後⇒33.0℃⇒電源自動off


【追加試験 ブリッジダイオード ケース温度測定】
BR5010側面温度&過熱警報&FAN off ディレイ

測定環境
 温度測定⇒DMM付属 K-type温度センサー
 センサー取付位置⇒ブリッジダイオードケース
結果
 100W連続送信⇒3分40秒後⇒84℃⇒警報ON
 100W連続送信⇒5分後⇒90℃
 FAN off ディレイ作動⇒空冷3分45秒後⇒36℃⇒電源自動off
参考
 KBC5010 ケース温度⇒Tc-Io特性⇒20A 97℃

 ブリッジダイオードのTc-Io特性は「20A 97℃」なので、100W連続送信 5分後「90℃」が、ほぼ限界のようです。

 LED温度モジュールの設定温度は50℃ですがヒステリシスを5℃取っているので、温度センサーが55℃に上昇したときに警報音が鳴り始め、冷却により50℃まで下がると警報音は消えます。

 通常運用ではFAN off ディレイ機能で良いと思いますが、さすがに警報音が鳴ったときは電源を入れたままで強制空冷した方が安心です。

 899円の中華製なので耐久性は分かりませんが、SSTVコンテスト 1ヶ月のロングランでは役立つことでしょう。

 と言っても、夏場の室内温度は30℃超えが当たり前になったので、更に過酷です。・・・(苦)

 

 
 

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