昭和のオシロスコープ その7【2SC1326のhFE】

<2021年02月28日>
【僅かな隙間から取り外し】

通販のハプニングで2SC1326は放浪の旅へ


垂直出力部はCRTの影
 2SC1326の高熱が下がって治まると思いましたが、やっぱり甘くありませんでした。

 最後の手段だとばかりに、ケースに穴を開けて小型ファンによる熱排気を検討していた時、品薄状態の2SC1326を若松通商で見つけました。

 しかしながら部品交換のために基盤全体を浮かすには、直接ハンダ付け・VR群・多数の接続コネクタ配線などを取り外さなければなりません。



2SC1326パターン面
 これ以上いじくりまわしたあげく壊してしまったのでは元も子もないと躊躇していましたが、希少な2SC1326が入手できそうなので、CRTの僅かな隙間からの交換に挑戦です。

 パターン周りの配線ケーブルを無理やり除けて、基盤の部品面から照明をあてておき、CRTの僅かな隙間からパターン面の写真を撮ります。

 いつものように部品配置図を作成し、2SC1326のピンにマジックで印を付けます。



2SC1326取り外し

 半田ごてをCRTの僅かな隙間から差し入れ、基盤の側面からハンダ吸い取り線を長く伸ばしながら、ピンポイントでハンダを吸い取っていきます。

 どうにか他の配線を焦がすことなく取り外すことができました。



新旧2SC1326

 赤印を付けているのが、今回のトラブルの元となっている白緑側の2SC1326です。



2SC1326hFE測定
 昭和のアナログテスターを引っ張り出し、テスター棒ではやりにくいのでワニグチクリップコードを3本作成し測ってみます。

 白青側はhFE=35。
 白緑側はhFE=10以下。

 ここまで悪くなっているとは思いませんでした。

『後日のデジタルマルチメーター測定
 白青側=13 白緑側= 1 』


ネコポス品違い

 どうにか交換の準備はできたのですが、肝心の通販がまだ届きません。

 どうにも遅いので直接電話を入れると、ネット担当のYLさんが「システムの調子が今一つ・・・」、まだ送っていないというので、催促。

 そういえば、ネット通販のトップページがクラッシク表示と新サイトと両方あったので混乱しているのでしょうか。

 ようやく届いたネコポスを開けてビックリ。

 な~んと、別人の注文品が入っているではありませんか。(なんじゃこりゃ!)

 ということは、希少な2SC1326は迷子。(どこ行ってしまった?)

 さすがに今度は矢のような督促。(うそ、優しく)

 またまたお預けです。


デジタルマルチメーターhFE測定アダプタ

 今回デジタルマルチメーターでhFEを測定しようと思いましたが、トランジスタの形状やピン配列の違いでアダプタに挿しにくいので更にアダプタを作成します。

 たまたま基盤のパターン側からトランジスタの3本足に同時に接触するテスター棒があったので、ICクリップコードを付けてアダプタのアダプタとしました。


デジタルマルチメーターhFE測定

 うまい具合に足の短いものでも足配列が違っているものでも、しっかりと接続でき使いやすくなりました。

 ちなみに前述の2SC1326を再測定すると
白青側=13 白緑側=1でした。

 アナログテスターの測定電流の違いからでしょうか。?


 

 
 

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