昭和のオシロスコープ その5【校正用基準信号 ダウン】

<2021年02月18日>
【CAL回路はCRTのすぐ近く】

ローテータ修理時の予備Trで代替

 例によって電源を入れっ放しの昭和のオシロスコープを何気に見ると、校正用基準信号を見ていたはずなのに、輝線になっています。

 ついに、信号系も壊れてしまったのかー。(汗)

 ちょっと頭を冷やして、CAL端子に観測用オシロのプローブをあててみても信号らしきものがありません。??

CAL基盤

 弱り目に祟り目とはこういうことでしょうか。

 またまたケースを外してCAL端子の配線を追っていくと、すぐ裏に基盤がありますが最も危険なCRTのすぐ近く。

 注意深くプローブで探っていくと、発振しているのは確認できたので一安心ですが、どうやら発振出力を取り出す2SC564Aが不良のようです。

 取り外してみると3本足間全てでショートしています。



プリントパターン

 基盤裏のボリュームシャフトが邪魔しているので違う方向から何枚か写真を撮り、レタッチソフトで合成して部品名を書き込みます。



部品配置回路図

 部品面にパターン配線を書き込み回路図を起こしますが、電源部と比べれば簡単です。


代替2SC1015GR

 数少ない手持ち部品を探していたら2SA1015GRが出てきたので、データシートを見ると2SA564Aの代替品になりそうです。

 この石は2009年に誘導雷で壊れたローテータを修理したときの予備品です。


熱暴走対策は研究課題

 CAL信号も復旧したので熱暴走テストを続けますが、ケースの上部が温かくなってくると表示波形がユラユラし始めます。

 ① ケース後部に集中するCRTヒーター・高圧電源部・垂直出力アンプの熱源を冷やすファンを外付けする。

 ② 垂直出力部の基盤を取り外すリスクを負って、部品交換する。

 ③ 熱暴走の原因が分かったので、使わないときは電源を切る。

 ③の対応で実用上は問題なさそうですが、年老いた田舎のラジオ少年の悩みは続きそうです。



 

 
 

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