昭和の周波数カウンター その9【基準信号 ルビジウム原子発振器】

<2019年03月28日>
真打ち登場

【1Hzから0.001Hzへ】

 「昭和の周波数カウンター」のOVEN出力を高精度周波数カウンターで、一昼夜・二昼夜と様子を見ると安定しています。

 それではと、「昭和の周波数カウンターOVEN」「IC-7610内部基準周波数」を調整し、送信周波数を監視しますが思いのほかドリフトします。(ウン?)

 幾度も調整を繰り返し計測を続けてみますが、そのたびに数値が変動し規則性が見つかりません。
 やればやるほど頭が大混乱。(???)

RUBIDIUM ATOMIC OSC 10MHz
 当初は朝昼晩だけの定期的な監視だったので室温の影響を受けなかったようですが、詳細な監視になると狭いシャック内でファンヒーターを使いながらの作業になるので、室温の変化が影響し個々の機器ドリフトが大きくなり総合的な調整ポイントが定まらなくなりました。


 これまでの計測経緯をローカルOMさんに話をすると、"それなら「RUBIDIUM ATOMIC OSC」を使ってみたら。"と、大切なルビジウム原子発振器を貸して下さいました。

 

スイッチON NG

 総合的な計測を始める前に、ルビジウム原子発振器の10MHzを高精度周波数カウンターで測ってみます。

 スイッチON。
 NG(赤)が点灯し、カウンターの表示はパラパラと変化しています。

 

LOCK

 およそ2分半たつとLOCK(青)になります。
 

 
高精度周波数カウンター表示

 これで表示は「10,000,000.000Hz」になったはず。
 あれー、大きくズレています。(ウーン???)



IN/OUTコネクター

 となるとカウンター自体がずれているということか。
 またしても頭の中に???が・・・
 
 カウンターは内部基準で働いており、リアパネルの「INT/EXT」スイッチで切り替えています。
 ズレているといっても0.数Hzの話なんですが・・・。



cariblation signal IN

 こういう時はサービスマニュアルを探すことにします。
 うまい具合にネットで見つかったので、図示を頼りに「10MHz IN/OUT Connecter」の説明をみると、スイッチがINTポジションの時はコネクターがキャリブレーション信号の入力コネクターとして機能するようです。

 IN/OUTコネクターにBNCケーブルを挿した状態だったので違う動作をしているみたいです。
 接続ケーブルを外すと表示誤差は小さくなりました。

 試行錯誤の結果、ルビジウム原子発振器から10MHz基準信号を入れてあげれば、高精度周波数カウンターは100%性能を発揮してくれるはずです。

1Hz to 0.001Hz

 当初は、昭和の周波数カウンター自体が1Hz表示であり、IC-7610も0.5ppmなので、せいぜい0.1Hzオーダーの計測で十分だと思っていたのですが、実際に0.001Hzの数字を見てしまうと・・・。

 しかしながら絶対的な基準ができたので、年老いた田舎のラジオ少年が挑戦している計測も最終章に向かうはずです。(笑)

 OM曰く、"さらにルビジウム原子発振器を校正するGPS受信超高性能発振器もあるよ。"とのこと。(イヤー、すごい世界!!!)




 

 
 

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