FT-736修理 その3【430MHzPLL】

<2015年09月25日>
PLLアンロック

【トリマ洗浄】


430MHzユニット
 
 TX-UNITの送信動作は確認できたので、いよいよ430MHzPLLです。
 ブロックダイヤグラムを見ても4種類のPLLで構成されており、年老いた田舎のラジオ少年には難解です。

 最初に取得したサービスマニュアルは、どういう訳かA4縦のページ構成なのに横でPDF化されていました。
 ページ内容が歪んで読めないところがあり、ちゃんとした調整ができず症状は改善されませんでした。(本当は未熟なため)

 気を取り直して再度ネット検索。
 運よくA4縦でしっかり読めるPDFが入手できたのでリトライです。
 




430MHzPLLユニット

 シャーシー右側にあるのは430MHz PLL UNITです。
 そのケースには丸い穴が開けてあり、シールドを外さなくても調整できるのだと思いますが、よく分からないので中を開けることにします。
 リード線が切れたりしないように慎重に外します。
 

 リトライの前に写真の調整ポイントを見ながら、回路図の位置と実物基板の位置を確認します。




430MHZ PLL UNIT

 430MHz PLL Sub Loop調整(430MHz PLL UNIT)
  1.TP01とシャーシー間⇒DCボルトメーター接続
  2.モード⇒CW受信
  3.周波数⇒4xx.0199MHz
  4.L04調整⇒DC4.2V
  5.周波数⇒4xx.0200MHz
  6.DC確認⇒最少DC0.6V


 430MHz PLL VCXO調整(430MHz PLL UNIT)
  1.R17とシャーシー間⇒DCボルトメーター接続
  2.モード⇒CW受信
  3.周波数⇒4xx.0199MHz
  4.L16調整⇒DC6.5V
  5.周波数⇒4xx.0200MHz
  6.DC確認⇒最少DC1.0V


DCボルトメーター

 PLL調整用のDCボルトメーターです。




430MHz LOCAL UNIT

 430MHz 2nd Local調整(430MHz Local UNIT)
  1.R12とシャーシー間⇒DCボルトメーター接続
  2.モード⇒FM受信
  3.周波数⇒バンド中央(435.0000MHz)
  4.TC01調整⇒DC5.0V
 
 
430MHz RF UNIT

 430MHz PLL Main Loop調整(430MHz RF UNIT)
  1.TP01とシャーシー間⇒DCボルトメーター接続
  2.モード⇒CW受信
  3.周波数⇒ハイエッジ(439.9999MHz)
  4.TC01調整⇒DC4.0V
  5.周波数⇒ローエッジ(430.0000MHz)
  6.DC確認⇒最少DC1.0V

 
 
トリマ洗浄

 再度の調整により症状は改善されたかに見えましたが、どうも動作が安定しません。(汗)
 かなり考え込みましたが、個々の部品を疑う前に機械的構造をチェックです。
  リード線コネクタ(たたく・引っ張る?)
  RF接続コネクタの汚れ落とし。
  Main VCOのプリントパターンLの錆落とし。
  Main VCOのTC01洗浄。
  2nd LocalのTC01洗浄。
これらで動作が安定しました。

 一番の原因は430MHz LOCAL UNIT(2nd Local)基盤のTC01トリマの不良でした。
 LOCAL UNITは基盤露出なので汚れがひどかったものと思われます。(他のVCOは個別のシールドケース内にあります。)

 交換部品がないので無水アルコールで丁寧に拭きました。
 その後エージングしながら動作チェックしていますが、今のところ安定しています。(あーうれしや)






 

 
 

コメントする