PS3 YLOD修理 その4【PS3復活】

<2016年09月07日>
ヒートガン 350℃

【リフロー】


 ヒートガンでの補修といっても人それぞれですが、ありがたいことにYouTubeに細かく説明しながら録画されている動画があります。
 残念ながら日本語ではないので言葉での理解は難しいのですが、動画のおかげでやり方は真似できます。

CPUグリス除去

 先ずはCPU・GPUのヒートスプレッダにべっとり付いているグリスを除去します。
 パーツクリーナー液をキッチンペーパーに染み込ませてきれいに拭き取ります。

 同じく下部シャーシー側のヒートシンクのグリスもきれいにします。



フラックス

 ヒートガンでの加熱にはフラックスを併用します。
 フラックスがCPU・GPUのハンダボール接合部に染み渡るように充分塗ります。
 ついでにCPU・GPU周りのICピンにもフラックスをなじませておきます。



メイン基盤裏側リフロー

 先ずはメイン基盤の裏側から加熱しますが、範囲は赤線で囲った4ヶ所です。
 基盤を作業台に移し、水平になるよう板を挟んで調整します。

 ハンダごてで鉛フリーハンダが溶けはじめる温度は240℃くらいのようですが、ヒートガンの温度は参考動画のとおり「350℃」に設定します。
 実際の作業は、ヒートガンの口先を数cm離してCPU等の形状に沿うように常に動かします。
 1ケ所につき15回くらい回しました。

 4ヶ所の加熱が終わったら自然冷却しますが、1時間は絶対に基盤を動かさないように気を付けます。



メイン基盤表側リフロー

 1時間経ったら基盤の表側です。
 同じ要領で4ヶ所を加熱していきます。

 加熱が終わったら1時間は基盤にストレスを与えないようにして自然冷却します。



熱伝導グリス

 メイン基盤両面のリフローができました。

 次に、CPU・GPUのヒートスプレッダに熱伝導グリスを塗布します。
 金属プレートの小さな傷を埋めていく感覚で、なるべく薄くなるように付属のカードヘラで延ばしていきます。



導通改質剤

 ようやく組み戻しです。
 最後にネジが余っていたなんてことにならないようメモを見ながら組み立てます。
 フラットケーブルコネクタの押え機構が外れ、てこずりましたが見た目は元通りになりました。

 電源ケーブルをつなぎメインスイッチON。
 赤ランプが点灯。
 いよいよ起動の電源ボタンにタッチします。

 うん?あれー反応がな~い。
 結局壊してしまったのか。(ガックリ)

 気を取り直して、上部カバーを取り外してスイッチ基盤に直接タッチ。
 お~、今度は起動しました。

 どうも分解時にスイッチ基盤と上部カバー起動ボタンの金具を抑え込んだらしい。
 金具の位置を戻し、ついでに接触部分に導通改質剤を塗布しました。



 再び上部カバーを組み戻し、起動ボタンにタッチ。・・・

 
video downloader from freemake

 お~、見事にPS3復活しました。
 あーうれしや。

 どのくらい再発せずに動いてくれるでしょうか?
 1週間か、1年か。神のみぞ知る・・・

 

 
 

コメント(2)

粘り勝ち、良かったですネェ!!

HYDさん
 興味本位でしたが、知らないことだらけで。Hi
 実装技術はすごいですが、その分ストレスもかかるんですね。

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