IC-7610 その23【続々 Ver. 1.40 DPD ローカル局IC-7610受信 2信号特性比較】

<2023年12月18日>
100W送信で -45dBcは十分

【謎のf2-f1差分信号は存在?】


シングルトーン S59+15dB
 SDR簡易測定で試行錯誤している最中に、実際のQSOではどんな感じだろうということになり、ローカルOMさんとテスト交信を行いました。

 幸い同じIC-7610を使って見えるので、SCOPEのキャプチャーを撮ってもらいました。

 お互いアンテナを向けあってシングルトーン 100W送信をすると、S9+15dB SPECTRUM SCOPEでC/Nが≒65dB取れているので、2信号特性比較は可能です。

 なお、SCOPEのセンターモード表示はフィルタセンターに設定してあるので、-0.5の位置が1000Hzのシングルトーンです。


RF SCOPE 2tone DPD OFF -30dB弱
 f1=1000Hz f2=1600Hz
 DPD OFF
 3rd IMD ≒ -30dBc



RF SCOPE 2tone DPD ON +45dBc
 f1=1000Hz f2=1600Hz
 DPD ON
 3rd IMD ≒ -45dBc

 SDR簡易測定値より約5dB悪くなっていますが、事実上 -45dBcは十分な値です。


AUDIO SCOPE 2tone DPD OFF -20dBc強

 同じ条件で、AUDIO SCOPEのキャプチャーも撮ってもらいました。

 DPD OFF
 3rd IMD ≒ -20数dBc


AUDIO SCOPE 2tone DPD ON -45dBc

 DPD ON
 3rd IMD ≒ -45dBc


RF SCOPE ホワイトノイズ DPD OFF -30dB弱
 ホワイトノイズを入力して、サイドの切れを見ます。

 DPD OFF
 逆サイド ≒ -30dB



RF SCOPE ホワイトノイズ DPD ON -40dB

 DPD ON  逆サイド ≒ -40dB



2tone USB AUDIO CODEC

 やはり、謎の△印信号「f2-f1=600Hz」は、しっかりキャプチャーされていました。(汗)

 後日、WaveGeneの出力を「USB Audio CODEC」⇒IC-7610の入力を「USB」で試してみたところ、およそ-10dB改善(見かけ上?)されました。

 この画像は送信側IC-7610のMONITORですが、AUDIO SCOPEでは見えなくなりました。(RF側は残っていますが・・・)

 2tone発振側もSDR簡易測定側も古いPCのSOUNDデバイスを通過するので、年老いた田舎のラジオ少年の限界かもしれません。(絶対値ではなく、あくまでも相対的なものなので・・・苦)

 ・・・などと言い訳しながらも、IC-7610のデジタル・プリディストーションは画期的なので、ちゃんとした測定器を使ったリニアアンプ連動でのIMD関連記事を発表するOMさんも見えると思うので楽しみです。(笑)

 

 
 

コメント(1)

 JA3のOMさんより、謎の△信号について別途リポートを頂きました。
 
 OMさんも「f2-f1差信号」を確認されており、きちんとした測定系による定量的な数字に基づき謎現象を解説していただきました。
 
 まだ成因は分からないということでしたが、謎現象が自分だけではなかったことが分かり少し安堵?しています。

 とは言っても、更に深掘りする技量はありませんし、個別に頂いたリポートですので、お礼のコメントのみ上げさせていただきました。

コメントする