リミッティングアンプ製作 その3【ブロックダイヤグラム】

<2008年01月09日>
フィード・フォワード型リミッティングアンプ

【ブロックダイヤグラム】

ブロックダイヤグラム


 心臓部であるBBD素子(松下電子工業製MN3004)は512段で、クロック周波数が10KHz〜100KHzで、遅延時間は25.6ms〜2.56msのあいだで可変できる。
 入力信号は、歪みを2.5%まで許せば1.8mVrmsまで加えることができるが、0.8Vrms付近では0.5%の歪み率となる。
  
 BBDを出た信号は、ザレン・キー型のアクティブ・ローパスフィルターでクロック成分を取り除かれ、電圧制御型のアッテネーターに加えられる。
 
 この電圧制御型のICは松下電子工業製のAN829Sで、制御電圧が4V〜1V変化すると、利得を0dB〜−80dBまで変化させることができる。


 制御部はフィードバック型のアンプになっており、ファスト・アタック、スロー・レリーズの時定数は、R2MΩ・C1μFで2秒となっている。
 スレッショルド検出のICは高入力のものが望ましいので308が使われている。
 
 こうして発生された制御電圧は電圧制御型ATTに加えられ、制御ループが完成する。
 制御信号発生部はフィードバック型制御の結果として出力を得ているので、出力の制御信号は肝心の信号より数ms遅れている。
 この遅れの分だけBBDにより音声信号を遅らせておき、先回りして信号系の利得を下げてしまう仕掛けである。

 このリミッティングアンプは、音声入力があらかじめ決められたレベル以下ならばそのまま出力が現れ、それより大きな入力が加わるとすかさず利得を下げる。
 もちろんこのゲインの変化は、大きな音が入ってくる以前の音声のないときに行なわれるので、信号の波形になんらの影響も与えることはない。


 以上は、JA1BLV関根OMが述べられていることの概要であって、その詳細を田舎のラジオ青年がどれだけ分かったろうか。



 さて、部品も集まったので早速組み立てよう。・・・
 (上図のブロックダイヤグラムは組立後のもの)




 

 
 

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