リミッティングアンプ製作 その2【BBD】

<2008年01月08日>
フィード・フォワード型リミッティングアンプ

【BBD MN3004】

BBD MN3004

 オーディオ段での制限増幅の方式は、通常はフィードバック方式であった。

 整流回路のアタック時間の遅れのため、瞬時的な立ち上がり音、たとえばサ行やパ行の子音やマイクをたたいたりする音などに対しては全く動作せず、鋭いピークがそのまま通過してしまう。

 これに対して、フィードフォワード制御は、入力信号と基準信号とが比較され、出力信号が目標値となるように制御が行なわれる。

 被制御回路の前にディレーラインを挿入し、制御信号発生回路における制御信号の遅れと同じだけ信号を遅らせてやるという仕掛けで先回り制御を行ない、利得の押さえ込みの遅れを完全に補正することができる。

 フィードバック制御方式では、制御信号は出力から取り出しているので、信号より制御を早くすることは原理的に不可能である。

 このディレーラインにBBDというオーディオの遅延素子(アナログ・メモリー)を使った記事が、ハムジャーナル誌No11(1977)に紹介された。

 その頃、自作のSSB送信機に取り組んでいた、青年となった田舎のラジオ少年は部品集めにかかるのであった。・・・


 

 
 

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