アンテナ測定器 その4【憧れの測定器】

<2009年02月07日>
測定器をあげるよ

【なんと手作り高級インピーダンスブリッジ】


 長い間ご無沙汰していたOTと偶然に会うことがあり、その際、「測定器をあげるよ。」と言われた。

 突然のことなので話を聞くと、「自分は高齢になったのでアンテナを作ることもない。測定器が不要なので使ってほしい。」とのこと。

 そのOTは、若かりし頃、無線とは違った分野でご縁があった方なのだが、アンテナ自作マニアだとは知らなかった。

 メーカー製アンテナは使ったことがなく、変わったアンテナを見つけては自作し、測定をしながら実用化するのが面白かったそうである。

アンテナハンドブック
 とにかく一度現物を見に来い、と言われるので、お言葉に甘えてOT宅を訪問することに。

 OTは奥の方から大事そうにがっちりしたキャリングケースを持ってこられた。

 そして使い古された「CQ出版社アンテナハンドブック」とともに。




ケース収納
 OTは、キャリングケースをゆっくりと開けれられた。
 
 中から、田舎のラジオ少年には眩しすぎる「DELICAの高級インピーダンスブリッジ」が現われた。

 OTは、測定器を前にして、若かりし頃挑戦したアンテナ作りについて熱心に語り始められた。

 田舎のラジオ少年に戻った二人のアマチュア無線談義は、しばらく続くのであった。

 時間も遅くなるので、「ただと言う訳にはいかないので、譲ってほしい。」と申し出ると、「金は要らない。」とおっしゃる。

 訳を尋ねると、「タワーが建ちCQがあがるのを興味を持って見ていた。その局が、あんただと言うことを後から知った。」
 「あんたなら、この測定器を活かしてくれるだろう。だからあげたいんだ。」
 
 年老いた田舎のラジオ少年には、身に余る言葉であり大変ありがたい話だ。
 その日は、いったん帰ることに。




DELICA AZ1-HF
 いろいろ考えたのだが、遠慮ばかりしていても話は進まない。

 ここは飛騨らしく「59変調」の現物を持ってお礼をすることにし、日を改めてOT宅を訪問。

 最初は遠慮されたが、「そういうことなら遠慮なしに。」と、59変調の現物を受け取っていただいた。

 今でも高価な品なので、申し訳程度のお礼なのだが、OTの気持ちに甘えることにした。
 その日もアマチュア無線談義となり盛り上がったのである。

 もちろん、岐路に着いた年老いた田舎のラジオ少年の手には、がっちりしたキャリングケースが。Hi
 

 さっそく、憧れの測定器をCQにつないでみる。(もちろんリグ側で。)
 さすがに、差動VCによる高周波ブリッジの操作性はFBで、高感度アナログメーターのヌル点も分かりやすい。・・・




 

 
 

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