電波を出さずに調整
【リグの手元で測定】
アンテナ調整の記事では、
定在波型(共振型)のアンテナに、同軸ケーブルで給電する場合
1.目的の周波数で共振させる(リアクタンスを0にして純抵抗にする)。
2.インピーダンス(純抵抗)を同軸ケーブルに合わせる。
3.平衡型のアンテナの場合は、平衡−不平衡を変換する。
などと解説してあるが、インピーダンスやリアクタンスの話はしない。(本当はできない。Hi)
ここでは、実務的に給電点での状況をどうやって測定するかということである。
一番いいのは、測定器を給電点にできるだけ近いところに接続して測定することなのだが、実際にはなかなか困難だ。
そこで、ついつい任意長の同軸ケーブルをつなぎ、送信機側に挿入したSWRメータで測定することになる。
しかし、この場合のSWRは、送信機と同軸ケーブルの接続点でのSWRであり、アンテナの給電点の状態を示していない。
また、この調整方法では、バンド内とはいえ電波を出したままでの調整で迷惑がかかる上、バンド外の状況が分からない。

では、どうするか。
田舎のラジオ少年が悩まなくとも、OM諸氏が便利な方法を述べられているので、心配無用。
送信機からアンテナへ給電する同軸ケーブルの長さを、「電気的な長さで、1/2λの整数倍」にすることにより、送信機側で給電点の状態を再現できる。
上図の給電線内の定在波分布のとおり、「1/2λ」「λ」のところが電圧が低くなり、いわゆる「電圧の節=電流の腹」。
この長さで給電すると、アンテナ給電点の状態が送信機の手元で再現できる、ということのようだ。

同軸ケーブルの機械的な長さはメジャーで事足りるのだが、電気的な長さを測るわけにはいかない。
一般的にはディップメーターを使うのだが、ここではノイズブリッジを使ってきっちり目的周波数に合わせよう。
測定周波数の1/2λの電気実長は、
300/測定周波数(MHz)* 1/2 *短縮率=1/2λ(電気実長)
短縮率はメーカー公称で計算し、実際には長めに切断し、ノイズブリッジで測定しながら切り詰めていく。
具体的な例として、21.150MHzで5D−2Vで給電する場合、
300/21.150MHz*1/2*0.67≒4.75m
整数倍は、送信機から給電部までの距離により決める。
およそ20m必要な場合、20m÷4.75m≒4.2倍
この場合、4.75m*5倍=23.75m とする。
切り出した同軸ケーブルをノイズブリッジを経由して受信機に接続する。
同軸ケーブルの先端をショート状態にして、受信機のダイヤルとノイズブリッジのVRをまわしてSメーターのディップ点を見つける。
Sメーターのヌル点が分かりにくい場合でも、受信モードをAMとし、ノイズの小さくなる点を聞いていると精度が上がる。
先端がショートされているので、周波数が合えばノイズブリッジの指示が0Ωに近い位置で、急激なディップがある。
同軸ケーブルは長めに切り出しているので、計算値より低い周波数になっているので、先端を切り詰めながら、その都度先端をショートしディップ点を探っていく。

電気実長1/2λ(*整数倍)の給電線ができたので、アンテナに接続。
一般的には、SWRメータを挿入し電波を出しながら測定するのだが、この方法は、電波を出すので迷惑がかかる上にバンド外の状況が把握できない。
ということで、送信機を受信機に換え、ノイズブリッジを挿入する。
最近は、トランシーバーなのでリグの交換は必要ないがくれぐれも電波を出さないように。(ノイズブリッジが黒焦げになる。Hi)
同軸のときと同じ要領でディップ点を探し、目的周波数より低い場合はエレメントを短く、高い場合は長くしていく。
目的周波数になった時点で、ノイズブリッジの指示値が50Ω付近であれば直接給電ができる。
アンテナによって共振点でのインピーダンスが遠く離れるので、ディップ点を確認しながらマッチング部を調整し、ノイズブリッジの指示が50Ωに近くなるようにする。

後日、ひょんなことから、田舎のラジオ少年にとって高嶺の花だった「DELICAのアンテナアナライザーAZ1−HF」が、超OMからQSYすることに。
このイラストは本題とは関係ないが、田舎のラジオ少年が憧れた、高級セパレート型送受信機をイメージ。・・・
【リグの手元で測定】
アンテナ調整の記事では、
定在波型(共振型)のアンテナに、同軸ケーブルで給電する場合
1.目的の周波数で共振させる(リアクタンスを0にして純抵抗にする)。
2.インピーダンス(純抵抗)を同軸ケーブルに合わせる。
3.平衡型のアンテナの場合は、平衡−不平衡を変換する。
などと解説してあるが、インピーダンスやリアクタンスの話はしない。(本当はできない。Hi)
ここでは、実務的に給電点での状況をどうやって測定するかということである。
一番いいのは、測定器を給電点にできるだけ近いところに接続して測定することなのだが、実際にはなかなか困難だ。
そこで、ついつい任意長の同軸ケーブルをつなぎ、送信機側に挿入したSWRメータで測定することになる。
しかし、この場合のSWRは、送信機と同軸ケーブルの接続点でのSWRであり、アンテナの給電点の状態を示していない。
また、この調整方法では、バンド内とはいえ電波を出したままでの調整で迷惑がかかる上、バンド外の状況が分からない。

では、どうするか。
田舎のラジオ少年が悩まなくとも、OM諸氏が便利な方法を述べられているので、心配無用。
送信機からアンテナへ給電する同軸ケーブルの長さを、「電気的な長さで、1/2λの整数倍」にすることにより、送信機側で給電点の状態を再現できる。
上図の給電線内の定在波分布のとおり、「1/2λ」「λ」のところが電圧が低くなり、いわゆる「電圧の節=電流の腹」。
この長さで給電すると、アンテナ給電点の状態が送信機の手元で再現できる、ということのようだ。

同軸ケーブルの機械的な長さはメジャーで事足りるのだが、電気的な長さを測るわけにはいかない。
一般的にはディップメーターを使うのだが、ここではノイズブリッジを使ってきっちり目的周波数に合わせよう。
測定周波数の1/2λの電気実長は、
300/測定周波数(MHz)* 1/2 *短縮率=1/2λ(電気実長)
短縮率はメーカー公称で計算し、実際には長めに切断し、ノイズブリッジで測定しながら切り詰めていく。
具体的な例として、21.150MHzで5D−2Vで給電する場合、
300/21.150MHz*1/2*0.67≒4.75m
整数倍は、送信機から給電部までの距離により決める。
およそ20m必要な場合、20m÷4.75m≒4.2倍
この場合、4.75m*5倍=23.75m とする。
切り出した同軸ケーブルをノイズブリッジを経由して受信機に接続する。
同軸ケーブルの先端をショート状態にして、受信機のダイヤルとノイズブリッジのVRをまわしてSメーターのディップ点を見つける。
Sメーターのヌル点が分かりにくい場合でも、受信モードをAMとし、ノイズの小さくなる点を聞いていると精度が上がる。
先端がショートされているので、周波数が合えばノイズブリッジの指示が0Ωに近い位置で、急激なディップがある。
同軸ケーブルは長めに切り出しているので、計算値より低い周波数になっているので、先端を切り詰めながら、その都度先端をショートしディップ点を探っていく。

電気実長1/2λ(*整数倍)の給電線ができたので、アンテナに接続。
一般的には、SWRメータを挿入し電波を出しながら測定するのだが、この方法は、電波を出すので迷惑がかかる上にバンド外の状況が把握できない。
ということで、送信機を受信機に換え、ノイズブリッジを挿入する。
最近は、トランシーバーなのでリグの交換は必要ないがくれぐれも電波を出さないように。(ノイズブリッジが黒焦げになる。Hi)
同軸のときと同じ要領でディップ点を探し、目的周波数より低い場合はエレメントを短く、高い場合は長くしていく。
目的周波数になった時点で、ノイズブリッジの指示値が50Ω付近であれば直接給電ができる。
アンテナによって共振点でのインピーダンスが遠く離れるので、ディップ点を確認しながらマッチング部を調整し、ノイズブリッジの指示が50Ωに近くなるようにする。

後日、ひょんなことから、田舎のラジオ少年にとって高嶺の花だった「DELICAのアンテナアナライザーAZ1−HF」が、超OMからQSYすることに。
このイラストは本題とは関係ないが、田舎のラジオ少年が憧れた、高級セパレート型送受信機をイメージ。・・・
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